自分の心の火が揺らついているとそれを整え直すのに「他」の「火」にあたりにいきたくなるもの。民俗学では「旅」を「他火」と書くそうだ。そんな「他」の「火」にあたりながら考察する「夢多(ムダ)」の多い日誌。


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教育ファーム事業レポート:アグリネットななえ編(七飯町)

<活動日概要>
○期日:平成20年10月11日(土)10:00~13:00
○場所:トトロの里冨原観光果樹園(七飯町大中山6丁目)
○実施主体:生産者
○活動内容:取組み最終日(収穫感謝祭)

a0064927_236928.jpg 「アグリネットななえ」は、七飯町内でグリーン・ツーリズム活動を展開している農業者や、関心のある方等との相互連携を図りながら、都市住民との交流やふれあいを推進し、農業・農村の理解や地域活性化を図っていくことを目的に、平成13年7月に5戸の農家で立ち上げた農家ネットワーク組織。
 現在は、8戸の農家さんも加わり13戸のメンバーでそれぞれの経営の特徴を活かしながら、、直売活動や農業体験などといった活動を積極的に行ない、農家同士、また農家と消費者との活動の輪が徐々に広がってきています。
 「アグリネットななえ」はブログでは今回初登場ですが、農水省で推進している「教育ファーム事業」のモデル団体ともなっています。この日、活動の最終日ということで教育ファーム事業北海道BL事務局として同行させていただきました。 (写真:この日参加されたアグリネットななえの農家のみなさん) 

●今年の活動内容
 アグリネットななえでは、広報誌やイベント、チラシ等で体験活動の募集を行い、函館市内をはじめ周辺町村から親子約30組が今年は参加した。これまでリンゴの栽培管理(花摘み、実すぐり、袋がけ、収穫)、カボチャ、じゃがいも、とうもろこし、そして人参などの畑作野菜の栽培(播種~収穫)などの活動を全6回行ってきて、今日はその活動の最終回。収穫祭である。この日、自分たちで植えたカボチャの収穫を予定していたが、天候や栽培状況の関係から、残念ながら実施はできなかったものの、活動日前に農家さんのほうであらかじめ収穫していたものを参加者にお土産として持って帰ってもらうこととなった。
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(写真左:みんなで1年を振り返る、右:カボチャを手にハイポーズ)

●七飯町は「男爵イモ」の発祥の地
 七飯町は「男爵イモ」の発祥の地だということは意外と知られていない。箱館(当時の漢字)港開港時、日本でいち早く西洋農法を取り入れた地で、温暖な気候と土壌が適し、函館ドックをおこした川田龍吉男爵の手により七飯町の農場で最初に栽培されたそれが好評を博し、川田氏にあやかり『男爵いも』と命名され全国的に普及している。この男爵イモをはじめ、果樹や米など、箱館に入植した西洋人の食料供給地域として農業が発展していった。
 現在でも函館市郊に位置する七飯町は都市近郊型農業。常に消費者の安心安全の期待が寄せられていることもあり、生産者もその期待に信頼として応えていこうと年々活動の幅も広がってきた。

●体験参加者から学ぶことのほうが多い
 「このあたりは観光果樹園などもあって、収穫体験や直売を通した交流はあったが、収穫するまでの栽培管理など口に入るまでの作業過程も一緒に体験を通して知ってもらいたい」とアグリネットななえの宮田会長は言う。
 七飯町は果樹だけでなく、北海道ならでは畑作も盛ん。「いろんな経営の会員さんがいるので、それぞれの会員の畑で作業体験を行いながら七飯の農産物を知ってもらいたい」と農薬を抑えてニンジン栽培を行なっている会員の池田さんはこう話す。
 「あるとき、ちょうど離乳食の時期を迎えた親子の参加者があって、ハネ品とよばれる細いアスパラを湯がいておしゃぶり代わりに与えてあげたらケロって食べてしまってね。するとしばらくして母親が『細いアスパラ』を売ってくださいってね。ハネ品を離乳食として食べてもらっていただくありがたさと同時に、農薬を必要以上に使用しちゃいけないとか、下手な栽培はできないとかね、参加者から農家も学ぶことは多い」という。
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(写真:収穫祭では抽選会も。会員の農家さんが育てた野菜が景品だ)

●日常の暮らしの中にも体験活動が浸透
 毎年訪れるリピーターもいる。函館から参加している親子は「体験活動日以外でも、ドライブの傍ら必ずお世話になった農家さんところに寄っては立ち話しながら、野菜を買うようになりました」と言い、普段からスーパーの野菜の見方をはじめ、新鮮な食べ方などを教わったりして食生活自体も変わってきたという。
 この日も、みんなで収穫したじゃがいものふかしいもが出されたが、塩辛をつけて食べる。北海道ならではというか、このあたりならではの食べ方。また、会員の久保田さんのところの牛肉と、地元の野菜をふんだんに使ったバーベキューで収穫の喜びをみなで味わった。「美味しい食べ方まで責任を持たないと」と会員農家さんは笑う。
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(写真:お昼はみんなで体験をした野菜を使ったバーベキュー。右はじゃがいもに塩辛をトッピングした「イモ塩辛」。ジャガバターはメジャーだが、ここはさすが函館。オイラもこういった食べ方は知っていたが実ははじめて食べた。塩辛にジャガイモ・・・うまい!クセになる。このあたりでは、ジャガイモ塩辛は普通の食べ方だという。)

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(写真:バーベキューには会員農家の宮後さん特製の焼肉のタレ「林檎のきもち」でいただいた。宮後さんのところは果樹農家。ハネ品のリンゴを活用して地元のタマネギなどを調合し、ミソ味と醤油味のタレを開発。リンゴの甘さがあって肉にマッチング。リンゴジュースなどの加工品もつくっている)

●農家同士の連携で農村のPRを
 最後に宮田会長は「農業の魅力や都市と農村の交流を発信してくには、個人の農家では厳しい。この会をつくったのも、都市と農村の交流を活用して、農家同士の連携を高めていきたい。今年の教育ファーム事業は農村側の横のつながりをより高めて、『農家』個人ではなくわたしたち農家も含んだ『農村』をPRしていきたい」としめくくった。

(レポーター:農村ライター 中田ヒロヤス)


※「教育ファーム推進事業」とは・・・
 農水省が進める「平成20年度にっぽん食育推進事業」のひとつで、「自然の恩恵や食に関わる人々の様々な活動への理解を深めること等を目的として、市町村、農林漁業者、学校などが一連の農作業等の体験の機会を提供する取組み」をいいます。今年度、全国で139団体がモデル実証地区として採択され、北海道では12団体が実施しています。本事業の実施主体団体は「(社)農山漁村文化協会(農文協)」で、オイラの会社アグリテックでは農文協を通じ、「北海道農政事務所」さんと連携しながら本事業の「北海道ブロック地方事務局」として道内のモデル実証地区の進行管理業務等を行なっています。
※教育ファーム事業HPはこちら≫教育ファームねっと


(追伸)
先月函館に行ったときのレポートです。


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by agtec | 2008-11-14 00:43 | ●教育ファーム事業