自分の心の火が揺らついているとそれを整え直すのに「他」の「火」にあたりにいきたくなるもの。民俗学では「旅」を「他火」と書くそうだ。そんな「他」の「火」にあたりながら考察する「夢多(ムダ)」の多い日誌。


by agtec
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「潜在農力」を活かそう!

 近ごろ「グリーンツーリズム推進の取り組みについて」や「農業体験受け入れについて」などの相談依頼を受ける機会が多くなってきた。
 昨日もある農業団体から依頼があって、オイラの会社で取り組んでいる「グリーンツーリズム事業」についての説明を農業体験の受け入れを中心にお話してきた。何度か書き込んでもいるけど、いま日本の農政が近年まれに見る大転換のときを迎えている。国際競争できる力をつけるべく、日本の農業の担い手を育成していくような制度になっていくのだが、日本の食糧自給率や日本の農村も守れない政府が何を言ってるんだっていうような、私的なコメントも書かせてもらったこともあったが、とくに水田農業においては抜本的な政策転換にもなっているので、気が気でないのは確かである。そのようななか、地域農業維持・発展に「グリーンツーリズムの持つ可能性」も視野に入れた取り組みができないだろうかということで、昨年から何校か受け入れている農業体験型の教育旅行(修学旅行)の実践例をお話してほしいということで、話はあまり得手でないんだけど、担当のオイラが手に汗にぎりながらお話してきたんだけどさ(短時間だったのであまりうまく話せなかった~ぁ、反省)。そして、今日も、ある自治体の農政担当者が見えられて、「農業体験の受け入れの組織をつくりたい」といった相談があり、オイラの会社で取り組んでいる受け入れの方法についてのお話をさせていただいた。
 近年、教育旅行においては観光見物的な旅行ではなく、体験型化してきたこともあり、とくに、「生きる力を育む教育」や「食育」、そして目的達成型ともいうべき旅行形態に変わってきて、多くは農村・農業体験を重要視した教育旅行になってきている。要は、それらを達成するためには、「農山漁村の持つ教育力」というものが重要視されているのだ。一方、農村側においても、前述のような農政転換もさることながら、高齢化や後継者不足、そして農産物の価格低下や自由化問題なども踏まえ、地域農業の維持・活性化に頭を悩めているのが現状である。これら農村の抱える課題や問題の解決策としての方策を、農村移住や教育旅行の受け入れで、またそこから生まれる人からモノへの産直活動などで、自治体や団体、法人などがどんどん積極的に取り組む政策・事業がひとつの考え方としてあってもいいと思うし、むしろ、とくに農村地域は地域ぐるみで総一丸となって取り組むべきだと思う。
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 で、うちの会社の事業の話になってしまうが、このような都市と農村をつなぐパイプ役的な存在としてうちの会社があるわけなんだけどさ、コーディネートをするにおいては、残念ながら受け入れ先がなければ先方に案内もできないということになる。このような農業・農村体験の流れは最近のものでもあるので、もちろんそういった受け入れ体制が整っているというのも、全国的にみてもそんなに多くはない。そういったなかで、学校側の期待、農村側の期待も含めてこの農村体験型の教育旅行の受け入れを農村活性のひとつにできないだろうかと、会社でも体験観光の企画開発事業として、各団体や自治体の担当者と一緒になって農業・農村体験の受け入れ体制をゼロからつくってきているのである。で、たまたまうちの会社が東川町にあるものだから、会社のある地元の東川町から、まずそのような基盤づくりができないだろうかと、JAや役場、観光協会など中心になってグリーン・ツーリズムを推進していく受け入れ組織を立ち上げ、とくに農村体験を中心に農家さんに賛同を得ながら農業・農村体験の受け入れを行っている(実践例は過去「体験観光コラム」ジャンル参照)。このような前例から、「アグリテックさんで東川で受け入れをやっているようですが・・・」と、あちこちから相談にきているのだ。
 このように、オイラの会社ではコーディネート組織ではあるものの、体験観光開発的な企画も同時にやっているので、微力ではあるが、農村が元気になる企画をどんどん一緒に創り上げていければなぁと思っている。だってさぁ、国家や企業や、権力がつぶれても、農業は古来より続いてきたものだから、最近学校が「農の持つ教育力」に注目しているように、「農」が本来持っている「力」というのは、やっぱり、このようなちょっと様子のおかしい時代、人が人らしく生きる根本的な「力」なんだよね、きっと。それが、この数十年物質的欲求が大きくなり過ぎてしまって、「GNH(国民総幸福量)」が見えにくくなってきてしまっているんだ。人が人らしく幸せに生きていくという意味では、多くは土ら離れた不安に起因していると思うが、人を呼ぼうとか町をPRしようとかという頭で考える「能力」を使うのではなく、この自然と人がうまく関わりを持って育んできた農村・農家が持つ「農力」を活かし、この「農力」こそ最大限に発揮させるべき時代が来たのである。地域にまだまだ眠っている「潜在農力」。みんなの、そして地域の「潜在農力」を集結しよう!今、時代は「農」が持つ「農力」に委ねられている!
長くなってしまったが、今回の「体験観光コラム」でした。(つづく)
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by agtec | 2006-12-26 23:57 | ●体験観光レポート