自分の心の火が揺らついているとそれを整え直すのに「他」の「火」にあたりにいきたくなるもの。民俗学では「旅」を「他火」と書くそうだ。そんな「他」の「火」にあたりながら考察する「夢多(ムダ)」の多い日誌。


by agtec
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教育旅行(修学旅行)の受け入れに地域はもっと誇りを!

 ここ何日か、本州で言えば県庁や都庁とよばれる行政機関である北海道上川支庁の農政担当者と一緒に、ここ上川管内にて教育旅行における農業・農村体験の推進を目的に、受け入れのコーディネーターとして体験型の教育旅行の受け入れ実績のあるオイラの会社も同行し実践例の説明も兼ねて、管内の自治体の担当課を一緒にまわらせてもらっている。
 今北海道でも「農業」や「食」そして「観光」をドッキングさせて、要はグリーンツーリズム的な活動の推進に力を入れているが、方向性はあっても実際に動き出すまではなかなかいってないというのが現状のようにみえる。北海道本庁でも観光推進室を設けて、道内のこのような体験情報を一本化しトータル的に情報を発信しようとしているようだが、たとえば昨今の教育旅行のようなニーズに対する情報や受け入れ地域を真の情報として探すには、まだまだこのようなニーズに対応できる受け入れ体制があまり整っていない地域が多い中で、体験教育旅行等の情報整備の前にまずはその体制づくりが先のような気もしてならないのだが、まっ、そのように力は入れているのは確かである。
 しかし、本庁とは別に、今のオイラの会社のあるこの上川地域はちょっと違うんだな。北海道の出先支庁である上川支庁では、特に農村活性化を目的とし農政担当課が中心となって「上川管内農業・農村体験ネットワーク推進事業」として本年度より予算を付けて受け入れ体制づくりの取り組みを進めている。
a0064927_23492348.jpg 前回もお話したが、近年、修学旅行が体験型に変わり、特に農業体験など農林水産業の持つ教育力に注目が集まっていることもあり、この管内の一大基幹産業である農業に観光的な要素の光も当てて管内を広域的な視野でネットワーク化を図り農村活性化を目指していこうというものでもある。そう、注目すべくは、自治体の境界を超えて管内を広域な受け入れエリアとしてネットワークで結ぶということだ。
 
 ところで、今なぜ、教育旅行が体験なのか!これは書けば長くなるので、別の機会に改めてお話するが、まずは学習指導要領がかわって「生きる力を育む教育」や「食育」など、授業の一環として取り入れている学校も多く、さらに修学旅行もその学習の延長に考えているところも少なくない。そして、オイラの会社にも頻繁にそのような問合せがくるほど需要は大きくなってきているのだ。
 そんな中、このような需要と、昨今の農政の転換期のさなか、農業農村の活性化のひとつとして管内の自治体の担当課をまわりながら、ネットワーク化を目指し受け入れ体制の整備を行政としても進めていっていることはオイラとしても心強い。

 まずは各自治体の担当課に訪問し、支庁の担当者が支庁の進めている事業の説明をし、次にオイラが実践例としてアグリテックで取り組んでいる受け入れ方法等を説明するのだが、さすがに農業王国北海道。「農家に話をしてもそんな受け入れている余裕はないって言われるんだよなー」という決まり文句。このコトバはオイラはもう慣れっこになってはいるが。そこで、受け入れにおいては負担のかからない、日々の当たり前の作業の中で少人数での受け入れを行っている旨説明をする(受け入れの方法については、前回のコラムを参照)。
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 これまで、どこでもそうであったと思うが、農業体験というと「田植え体験」「収穫体験」など受け入れ側が一生懸命準備して、最高にもてなして、ホントに丸1日の作業をつぶして、さらに安価といったような受け入れを旅行社やお客優位にたって行なわれてきたこともあり、農業体験という「ワード」にはちょっと難色を示すところが多いのが実際である。このようなこれまでの体験は、行楽的な意味合いが強く、旅行社等の企画によって仕組まれてきたパターンが多い。しかし、地方分権だとか地域自立だとかいっているこの時代こそ、もっと自分の地域に誇りをもって、農業が基幹産業であれば、その特性をPRできるような交流事業として、地域のみんなで立案企画し、受け入れる側優位に立って「うちではこのような体験プログラムで行っています!こういうお客は受け入れできません!(ここまで傲慢でなくてもいいが)」と胸を張っていってもいい時代だと思う。そして、特に「農」はそれぞれの地域色が現れる唯一の産業でもあるのだから、わざわざハコものをつくって一村一品だとかと何か新しく地域色をつくらなくても、今の生活・暮らしが地域の宝であり、観光資源でもあることに気付いていただきたい。そう、そういう時代なんです。
 修学旅行というと団体で扱いが大変とか事務的サポートも行政職員が負ったりというコレまでの変な概念があるようだが、受け入れの負担が少ない方法で、受け入れ体制が整っていけば、こどもたちの生涯をも左右するかもしれない青春の1ページを、この地域で担えるということは、最高の誇りになるのでないだろうか。根気強く、支庁で進めているこのような受け入れ体制の整備の協力と、アグリテックでも今以上の受け入れ事業を構築していければと思うのである。
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by agtec | 2006-10-28 20:30 | ●体験観光レポート